あまり得意ではないのですが、たまには自著について語ろうかと。
『思い出トルソー』は、主人公のエレナと老舗仕立屋の新米オーナー智広が、お店のコンセプトである「人生に寄り添う服」を通して、目を逸らしてきた過去と向き合い、自分らしく成長していく物語です。
作品を書く前に、私はその小説の核になるシーンを一つ思い浮かべます。
思い浮かべるというより、自然に「来る」感じかな…「私はここに辿り着くためにこの話を書くんだ」という目的地になるシーンですね。
『社内保育士はじめました』でいうと、めぐるが梓咲の腕の中に飛び込むシーンだった。
それが決まると不思議とお話がまとまったりします。
今作でいうと、第3話のラストシーン。
智広が自分の思いと向き合う場面です。
どちらかというと、この小説はエレナより智広の気持ちメインで考えていたかもしれない。
なんか救ってあげたくてw
智広については正直、一巻だけでは書ききれなかったなと思ってます。
登場人物が多かったのもあって、エレナのこともギリギリだったしね💦
前回がなんでもできる主人公だったので
今回は好きなこと以外は何もできない女の子にしたかった。
そこから生まれたのがエレナです。
エレナにとってお裁縫はただ一つの心の拠り所。でもその愛する気持ちを傷つけられ、失いかけた過去がある。
自分にとって人生の一部に等しいものをなくすのは諦めるのは死ぬほど辛いと思う。
私も小説を書くことを取り上げられたら、どう生きればいいのかわからなくなる。
だから、諦めちゃダメなんです!
諦めなくていいんです。好きなものは。
それが隠れたテーマでもあります。
何か乗り越えたい、でも足踏みしてしまうことがある時、よかったらこの本を開いてみてください。
少しだけでも、背中を押してあげられるかもしれません。
発売から半月たちましたが、
まだまだこの先もよろしくお願いします✨
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思い出トルソー 針の魔法で心のホコロビ直します (光文社キャラクター文庫) | 貴水 玲 |本 | 通販 | Amazon